もくじ
メール本文の構成を覚える
ビジネスメールは、「前文」「本文」「末文」の3つに分かれます。前文では、挨拶文を通して送信者の情報を記します。本文では、用件を端的に記します。末文では、署名や相手にしてもらいたい行動を記します。
メール前文の構成
- 宛先
メールの送り先となる相手の会社名、部署名、氏名を記します。共有(個人のアドレスではなく社内共通)のメールアドレスの場合もあるので、書き忘れが無いようにしましょう。 - 送信者情報
会社名、部署名、氏名および自己紹介を記します。最後の署名からも送信者は分かりますが、初めて、または久しぶりにメールを送る場合には、最初に名乗りましょう。
(例)株式会社□□□の○○です。初めてご連絡させていただきます。 - 挨拶文
儀礼的な挨拶は不要。ただし初めてやり取りする相手の場合は、改まった挨拶文が必要になることも。それ以外の場合は、日ごろの感謝、ご無沙汰の旨、直近の出来事の報告などを記しましょう。
(例)お世話になっております → 一般的な挨拶文
(例)先日はご足労をいただき、ありがとうございました。 → お礼を述べる
(例)ご無沙汰しております。 → 非礼を詫びる - 用件
何のためにメールをしたのか、その旨が分かるように端的な一文を記します。
(例)納期スケジュールの件でご連絡させていただきます。
(例)~いたしたく、メールをお送りする次第です。 - ことわり
長文になる旨、返信がほしい旨など、事前にことわるべきことを、前文で記しておきます。
(例)少々長くなりますが、ご一読のほど、よろしくお願い申し上げます。
メール前文の構成例
株式会社□□□
企画部○○様
いつもお世話になっております。
###株式会社の**です。
先日は、お忙しいところご来社いただき、ありがとうございました。
返事が遅くなりまして、申し訳ありません。
ご提案いただいた企画について、お知らせいたします。
少し長くなりますが、ご一読のうえ、ご検討いただきますよう、
お願い申し上げます。
メール末文の構成
- 挨拶文
「よろしくお願いします」が一般的ですが、メール内容に応じて添える文章は変化します。
(例)以上、よろしくお願いします。
(例)ご一読、ありがとうございました。
(例)ご検討のほど、よろしくお願いします。 →内容が提案や依頼の場合
(例)よろしく、ご確認ください。 →内容が回答、書類添付などの場合 - 返事の依頼
返事を依頼する場合は、その旨を前文で記すと同時に、末文でも記すと返信率が高まります。
(例)ご返事お待ちしております。 →返事を待っている姿勢を伝えたい場合
(例)お手数ですが(恐れ入りますが)、ご検討のうえ(折り返し)、ご返事いただきますよう(ご返答賜わりますよう)、お願い申し上げます(お願いいたします)。 →積極的に返事をもらいたい場合 - 内容のまとめ
本文の内容がどのようなものであったか、最後にまとめて締めくくります。
(例)まずは(以上)、取り急ぎ(とりあえず・メールにて)、ご挨拶申し上げます(ご報告申し上げます・用件のみ申し上げます・お知らせいたします・ご通知まで・ご案内まで)。 - 追記
内容と関係がなく、区別したい内容や事柄は、最後に追記として付け加えます。
(例)資料を郵送にてお送りしました。合わせてご参照ください。 →内容の補足を記す場合
(例)なお〇月×日から×日まで臨時休暇を頂きます。この間のご連絡は、下記のメールアドレスまでお願いいたします。 →別の内容を付け加える場合
メール末文の構成例
以上、ご検討のほど、よろしくお願いします。
恐れ入りますが、〇月×日までにご返答いただければ幸いです。
まずは、ご報告かたがたお願いまで。
なお、企画書は郵送にてお送りしました。
合わせてご参照ください。
###株式会社 ○○(氏名)
〒○○○ー×××× ######(住所)
TEL:00-0000-0000 FAX:00-0000-0000
E-mail:xxx@xxx.co.jp
URL: http://xxxxxxxxxxxx.com
ビジネスメールの注意点
- CCとBCC
CCを使う場合
メールの内容を誰かと共有したい場合。一般的にはプロジェクトメンバ
ーや、上司、部下といった人のアドレスが入ります。送信相手にも共有
者が誰か分かります。
BCCを使う場合
CCと同じく情報の共有が目的ですが、送信相手には共有者が分かりませ
ん。複数人に当ててメールを送るときなど、相手のアドレスが分からな
いようにするために使用します。 - 使用ソフトやバージョンに注意
ワープロソフトや表計算ソフトなど、ビジネスシーンでは、多くのデータをメールに添付して送る事があります。しかし、相手が同じソフトを持っていなかったり、ソフトが互換性のないバージョンである場合、相手は開くことができません。事前に相手に確認しておく必要があります。 - 容量が大きな添付ファイルに注意
現在は1MBを超える容量の大きなデータをメールで送受信することもめずらしくありませんが、相手のインターネット環境によっては、受信に時間がかかり迷惑になる事もあります。大きなデータを送る際は、大容量ファイル転送サービスを利用するなどしましょう。 - 文字化けに注意
パソコンの環境によって、使用できる文字は限定されます。特にローマ数字、丸数字(①.②.③)、省略文字(㈱.㈲)、単位記号(㎡.㎏.㎝)、カタカナ表記の単位(㍍.㌧.㌦)などは、文字が化けて表示されることがあるため、使用を控えましょう。 - 送信相手の間違いに注意
メールアドレスを登録している場合、宛先の入力途中でも送信先候補が表示されるので便利です。しかし便利だからと油断していると、間違った送信先にメールを送ってしまいトラブルにつながる事も。送る前に正しい送信先であるか必ず確認しましょう。 - メールのみに頼らない
緊急の要件や、重要な連絡事項を、メールだけで済ますのは考えもの。メールを送った後に必ず電話で一報を入れるなど、相手への配慮が必要です。その配慮が相手からの信頼を生み、ビジネスでもよい結果につながります。